
【第51回保健師コラム】
~男性にも更年期はある?~
みなさまこんにちは、健保・保健師の肥後です。日々の業務お疲れ様です。
原因は男性ホルモンの分泌低下
女性の場合は閉経に伴い性ホルモンの急激な分泌低下が起こるため、大なり小なり全ての女性に何かしらの不調が表れます。(その中で日常生活に支障を来たす程になると更年期障害と診断されたりします。)
一方で、男性の場合は通常は加齢に伴い徐々に緩やかに性ホルモンが低下していきます。そのため、かつては男性の更年期症状についてはほとんど話題に上ることはありませんでした。
ところが、現代社会特有の「アレ」によって、男性ホルモン低下が後押しされると、年齢に関係なく日常生活で困るような症状が表れることがわかってきました。「アレ」とは、ストレスです。激務など、長期にわたる過大なストレスが男性ホルモンの分泌を低下させ、様々な症状を引き起こすのです。
男性更年期のサイン
症状としては、疲労感、うつ、不眠、不安感、性欲の減退等。特に「何となく不調がずっと続いている」、あるいは気分が沈んだような「抑うつ状態が続いている」という場合は要注意です。
長年うつだと思って心療内科を受診して抗うつ薬を飲んでいたが良くならず、男性更年期障害の診断を得て治療をしたところ、すぐに良くなった、というような例があります。また、症状には「物覚えが悪くなった」「思考がまとまらなくなってきた」などという気づきにくい例もあるようです。
どこに相談したらよい?
日常生活に支障をきたすほど症状が強くなり、身体疾患の検査をしても異常がない場合に「男性更年期障害」と診断されることがあります。そのため内科でも対応可能ですが、当てはまる項目が多いなという方は、泌尿器科にご相談ください。治療は症状の緩和のための対症療法と併せて、男性ホルモンを補充する療法です。
まだ女性よりも認知度の低い男性更年期。一人で悩んでいませんか?男性はご自身の抱えている悩みを他者に話すことがあまりないと言われています。もしこれを見て、心当たりがあると思った方、あるいはご家族や同僚で気になる方がいるという場合は、ぜひ受診をしたり・勧めてみてほしいです。
人生100年の時代に突入しました。更年期は男女ともに人生のターニングポイントです。長いシニア期も自分らしく過ごすために、医療をうまく活用していただければ幸いです。
このコラムが、あなたの心身の健康に少しでもお役立ち出来れば幸いです。
LINEやってます
お友達になっていただくと、健保より健康に役立つ情報を受け取れます。
まだの方はこの機会にぜひご登録ください。
こちらからご登録できます。
それでは次回も、お楽しみに。