【第58回保健師コラム】
~続・相手も自分も大事にするコミュニケーション~

みなさま、こんにちは。健保・保健師の肥後です。日々の業務お疲れ様です。

前々回のコラムでアサーションを、その中でもアイメッセージについて取り上げたところ、読者アンケートで複数の方々がコメントをくださり、みなさまのコミュニケーション技術についての関心の高さを感じました。
(コメントくださった方々、ありがとうございました。反応をいただけると、とっても嬉しいです!)
そこで今回は、自分も相手も大事にするアサーション(アサーティブコミュニケーション)のトレーニング法の中でも、アイメッセージと関連するものを2つご紹介します。

要望を具体的に伝える

基本的なことですが、5W1H(いつ・どこで・だれが・なにを・なぜ/どのように)で情報を伝達することが大事だなと、仕事でも私生活でも実感する毎日です。ある事柄に対して、相手は自分と共通のイメージや認識があると思い込んでしまい、説明を省いて曖昧な伝達をしてしまうことはありませんか?

相手が新人さんや異動してきたばかりの方である場合、特に「なぜ」この作業を行うのか等、説明をすることがスムーズなコミュニケーションにつながります。

また、仕事では5W1Hに加えて、「いつまで」と期限を明示することも重要ですよね。私自身、依頼された仕事に対して、自分が理解した要項とともに、いつまでに行えば良いかを確認し、相手との認識をできるだけ擦り合わせるようにしています。依頼する場合も同様です。スムーズなコミュニケーションは、言わずもがな仕事上のストレスを軽減させます。忙しい時ほど、心掛けたいものです。

感情と要望を区別する

頭ではわかってはいるものの、中々難しいことの一つだと思います。職場や家庭で、毎日のように顔を合わせていると、段々とお互いに甘えのようなものが出てきてしまい、機嫌をあらわにしてしまうことがあるかもしれません。
人はどうしても「態度」や「言い方」に目が向いてしまうものです。相手に要望を伝えるときは、その後のスムーズな仕事や関係性のためにも、自身の感情をある程度整理したうえで、出来るだけ冷静に伝えたいものです。機嫌をあらわにしたり、感情的に話す人に対しては、自分が引きずられないように努めて冷静に対応することも大事です。機嫌を直すのは他人ではありません。自分の機嫌については、自分で責任を持ちましょう。職場や家庭問わず人間関係の基本であると、私は思っています。


上記2点に気を付ける際にも「アイメッセージをつかう」ことが有効です。

なんだか難しいと思った方には、声に出してみることをオススメします!これは実際に、精神科のリハビリの現場でも採用されている方法です。鏡に向かって、「わたしは○○してほしいです」と実際に言ってみるのです。自分の主張をいつも呑み込んでモヤモヤしがち…といった方に特にオススメしたいです。
日本語は主語が曖昧で、空気を重んじる文化だと言われてきました。それ自体はよいこともあれば、あまりよくない側面もあるように感じます。ご縁あって一緒に仕事をすることになった相手や、大事なパートナーや家族に対して、大切にしたいという気持ちが、言葉や態度を通して伝わったら良いですよね。

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それでは次回も、お楽しみに。

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